高校生環境学習推進事業『あいちの未来クリエイト部』 調査研究発表会および交流会を開催しました!①

2021/01/18

 12月19日(土)に、『あいちの未来クリエイト部』の調査研究
発表会および交流会が、愛知県図書館5F大会議室で開催されまし
た。

◇調査研究発表会
 まずは、調査研究発表会として、各グループの調査・研究活動
成果の発表が行われました。発表は、各グループで調査研究をま
とめたスライドを投影して行いました。各グループの発表ごとに
質疑応答があり、フロアとの活発なやり取りが行われました。

【愛知県立豊田高校】
~豊田市内を流れる矢作川の支流 籠川・伊保川の魚類調査~

〇調査のきっかけ・目的
・本校近隣の自然環境を調べることにより、環境への興味関心
 を高める。
・この活動をきっかけに地域の方々とつながって、自然環境保全
 活動に参加したいと考えている。
・本校付近を流れる矢作川の支流、籠川・伊保川に生息する魚類
 調査の結果を20年前の調査結果と比較検討する。
〇調査の内容
・20年前に行われた調査と同じポイントで、手網を用いて魚類の
 採捕を行った。
・ポイントは3か所で、うち2か所については夏と秋、季節を変え
 て調査を実施した。

〇調査を通じてわかったこと
・20年前に捕れた魚が今回の調査では捕れなかった。その理由に
 ついて検討した。
・20年前に調査した人たちとは、技術の差や使用した道具の違い
 があった。
・20年前と同じ場所でも、川の流れが速い部分なのか、緩やかな
 部分なのかという、捕獲した場所の環境の違いもあったと思わ
 れる。
・水温や水質の変化や、外来種の影響も考えられる。

〇質疑応答
・20年前の調査結果と比較したとのことだが、近隣住民に20年前
 の川の様子などヒアリングを行ったりしたか?
→調査中に近隣住民の方と会話する機会があったが、やはり環境
 は変わっているとのことだった。

【愛知県立佐屋高校】
ジャンボタニシの駆除と水田にいきる生物相

〇調査のきっかけ・目的
・本校では有機栽培による米作りを行い、生物にとって楽園とな
 りうる水田を目指して活動を行っている。ところが、本校の水
 田にはスクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)が発生したため、
 本校周辺を調査すると、スクミリンゴガイが発生しているのは
 本校のみであった。そこで、スクミリンゴガイの防除と生態、
 水田の生物相の調査研究に取り組むことにした。
〇調査の内容
・スクミリンゴガイの食性、産卵、行動性について観察調査を
 行った。
・マーキングした個体の位置を毎日確認し、記録した。
・簡単に捕獲をするため、トラップと誘引剤についても検討し
 た。
・水田内に生息する生き物について調査を行った。調査は陸上の
 ものに限定し、中干し中の8月初旬に実施した。

〇調査を通じてわかったこと
・水田内での総移動距離では最高で66.8メートル。最終調査日の
 時点でマーキング個体総数は133匹、うち、死亡確認個体は
 9匹、推定生存割合は93.3%。
・約2か月間で、面積約10アールの水田に2888もの卵塊が産み付
 けられていた。
・ペットボトルトラップと園芸用トレイを改造したトラップを作
 成し、誘引剤には、ダンボールとヘチマたわしを使用した。
 ダンボールの方がヘチマたわしより効果があったが、ヘチマた
 わしは稚貝を多く誘引していた。
・水田内の生きものについては、栽培面積が多い慣行栽培水田の
 方が有機栽培水田より多くの種類が見つかった。しかし、害虫
 の天敵として活躍するアシナガグモは有機栽培水田の方が多く
 見受けられた。

〇質疑応答
・スクミリンゴガイはなぜ侵略的外来種になってしまったのか?
→食用として輸入されたが、普及しなかったため川などに放され
 てしまったから。

【愛知県立愛知商業高校】
ミツバチがつなぐ持続可能な未来の輪
~地域でつくるすべての生物が共生したまちづくりへ~

〇調査のきっかけ・目的
・これまで持続可能なまちづくりと名古屋都心の自然環境の向上
 に貢献するため、都市型養蜂やエシカル消費の普及・推進等、
 多分野に渡って活動を展開してきた。その活動も今年で10年目
 を迎え、活動の原点であるミツバチや環境の視点を強めること
 で、都市型養蜂による影響や地域の環境や生態系を改めて調
 査・研究し、それを地域の方に発信していきたいと考えた。
〇調査の内容
・巣箱から採取した花粉団子と、図鑑に掲載されている花粉の色
 から、似ているものを調査し、採取した月ごとに花の候補挙げ
 を行った。その後、候補に挙がった花と地域に咲く花を照合
 し、蜜源の特定を試みた。
・ミツバチは巣箱の中の温度を一定に保っていると言われるが、
 屋上に設置している環境では、夏も冬もそれぞれに調節しにく
 いのではと考えた。そこで、9月~12月までの巣箱内の温度と
 外気温を測定した。
・地域の方に伝わる発信方法を模索するため、ミツバチプロジェ
 クト団体に活動に対する想いや取り組みの工夫点についてのア
 ンケートを行った。〇調査を通じてわかったこと
・図鑑から候補に挙げた花のうち、地域に咲く花と複数種類が一
 致した。今後はフィールドワークを行い、ミツバチが訪れてい
 る様子を確認することで蜜源を特定する。
・冬が近づき、外気温が下がるのと同時期に巣箱内の温度も低下
 した。夏場、保っていた温度水準は幼虫や卵を守り、子育てが
 しやすくするために調節されていたもの。冬になると卵を産ま
 なくなるため子育ての必要がなく、温度調節をする目的が越冬
 に変わったからと考えられる。
・ミツバチプロジェクト団体からのアンケート回答では、想いで
 共通していた部分は、「ミツバチは怖い危険な生き物ではな
 く、とても大切な役割を担ってくれている生き物であるという
 ことを伝えたい」、工夫していた部分としては、「養蜂体験や
 観察箱を使用した観察の実施」などが挙げられた。

〇質疑応答
・ぜひ実際にミツバチが花に来ているところを観察してみてほし
 い。

0

あいちの未来クリエイト部 事務局